【蛸壺屋】「ゆきゆきて戦車道」感想  ガールズ・アンド・パンツァー同人のやべーやつ

エロ同人

蛸壺屋というサークルをご存じでしょうか。

「けいおん」三部作がとくに有名で、これは見たことがあるという人もいるかもしれません。

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私にとってはそれ以前の「ToHeart」の同人時代からずっと「作品に対して厳しめの風刺を持ち込む作風」と「変態セックス」の合わせ技で非常に作家色の強い作品を出す同人サークルというイメージでした。

一方、最近は「史実」や「名作映画」のオマージュの方が主体となり、むしろネタとして使う原作はあくまでも「ガワ」みたいになっているのでパロディ元の原作を知らない人でも楽しめる作品になっているように思います。

ガルパン同人でも蛸壺屋は容赦ない

そんな蛸壺屋さんですが、唯一一冊だけ電子DL可能な同人誌を出されています。

ゆきゆきて戦車道総集編 ディレクターズカット完全版

表紙でわかる人もいるかもしれませんが「ガールズ・アンド・パンツァー」の同人誌です。

ただし、舞台設定からして完全にべつものになっています。

蛸壺屋版ガルパンの舞台は「第一次世界大戦後に戦車道が発展した世界」です。この世界観の元、本来であれば許されないはずの「実弾を用いた戦車道の大会」に巻き込まれるというストーリーになっています。

BR法発動!

 

「ゆきゆきて戦車道」のあらすじ

というわけで早速あらすじを見ていきましょう。

第一試合サンダース大付属(アメリカ)戦

人は、実弾で撃たれたら死にます(真顔)

まずサンダース戦では阿比留さんチームが銃撃戦に敗れて死亡

 

次に、うさぎさんチームも恐怖のあまり逃亡したところを追い詰められ火炎放射器で生きたまま焼かれて死亡

当然今まで戦闘経験などなかった大洗女子チームはただちに試合放棄または降伏を申し出ますが
弱小校である大洗女子が降伏しても「敵チームによる拷問の末の死」が待っているだけである事実が西住みほから告げられます。

西森みほが黒森峰をやめて大洗女子に転校してきたのは、以前のプラウダ戦で敗戦時に捕虜となりそこで人間の尊厳を徹底的に破壊する拷問を受けたトラウマから逃れるためでした。(※ここでの拷問シーンには悪名高いアブグレイブ刑務所のシーンが使われています。)

この後はサンダースが途中棄権したので犠牲を出さずに何とか勝利しますが、もはや選手たちの精神はボロボロでした。(ここのシーンは朝鮮戦争における「愚将マッカーサー」のパロディになっています)

二回戦 アンツィオ戦

アンツィオはクーデターによりアンチョビが市民たちによって残虐に処刑されたので大洗女子の不戦勝になります。このあたりは原作においてアンツィオ戦がTVアニメではしょられたパロディになっていますね。
※なお、アンチョビの処刑シーンはパルチザンによるムッソリーニ処刑シーンが使われています。

三回戦 プラウダ(ソ連)戦

プラウダと大洗女子との戦力差は歴然でした。戦う前から敗北ムード。

西住みほは勝つために黒森峰との間に裏工作をするなど最善を尽くしますが、まだ一回戦で勝つためとはいえ二つのチームを犠牲にした西住みほへの采配に不信感が高まり兵たちがまとまりません。

このため、あえて西住みほは仲間からうっぷんをぶつけられる役を買って出て、裸踊りを強制されたり、みんなの前で秋山殿との百合ックスをさせられた上で指揮官返上を申し出ますが、大洗女子のメンバーも生き残るためには西住みほの指示に従うしかないことは理解しており、なんとかチームはまとまります。

 

いよいよ戦闘開始しますが、マイナス50度の地獄の中での戦いになります。

 

まずカモさんチームが脱落。そどこは凍死、残り二名は狙撃による死亡でした。

次にアリクイさんチームのねこにゃーが狙撃戦で敗れて死亡

残り二名も結局プラウダ戦の最中に戦車が被弾し死亡します。

 

戦車の上限は15両までというルールを無視して240両で襲い掛かるプラウダ軍と、さらに試合のルールそのものを無視して襲い掛かる黒森峰軍

元々大洗女子は戦力の補充が不可能な弱小校。そのうえたびかさなる戦闘で死者を出して10両以下の戦力になっていた。圧倒的戦力差はいかんともしがたい状況で、プラウダ軍は240両もの車両を持ち出して大洗女子を追い詰める。

全滅も時間の問題かと思われた時に横から黒森峰が援軍に駆け付ける。挟撃されたプラウダ勢は追い詰められることになり、結局ノンナがカチューシャを射殺したうえで降伏したのちに自殺。

またしても大洗女子は九死に一生を得ることになる。

 

決勝戦 黒森峰(ドイツ)戦

対ソ連のために協力関係になれた黒森峰とは友好関係を築けるかと安心する大洗女子の面々だったが、西住みほは浮かない顔をしていた。その後みほは友好の証として「降伏したプラウダ兵を捕虜として差し出す」ことを要求する黒森峰の使者をはねのけ、黒森峰との協力関係を破棄する。

なぜか。

プラウダは確かに黒森峰の捕虜に対して残虐な仕打ちをしていたが、それは先に黒森峰がプラウダの捕虜を皆殺しにしていたからだった。(ここでアウシュビッツの虐殺のオマージュのようなシーンが入る)

生き残るために黒森峰と一度は共闘したが、西住みほは一度だって黒森峰が行ってきた行為を許すつもりはなかった。本当は、これが理由で西住みほは黒森峰をやめたのだった。

 

とはいっても、原作と違って大洗女子は西住みほがどれだけ頑張っても黒森峰に勝てる手段はもはや残されていなかった。本来であれば西住みほはプラウダの捕虜を見捨てて黒森峰に服従するしか生きる道はなかったのに、自分の意地を通すために大洗女子のメンバーを巻き添えにしたのだ

 

 

黒森峰戦での戦略はプラウダ戦の時よりさらにお粗末なものだった。市街地に逃げ込み、持久戦に耐えて、外部からの介入を待つというものだった。

 

作戦と言えない絶望的な状況の中、士気は下がりに下がっていた。この状況でまずレオポンさんチームが脱落する。恐怖に耐えきれず降伏するが、移送中に人知れず射殺される。

 

残りのメンバーは市街地に逃げこむが、もちろん戦車で戦っても勝ち目はない。あんこうチームの数名は戦車から離れ、歩兵としてゲリラ戦を行いながら黒森峰をかく乱する。

あんこうチーム以外の末路

あんこうチーム以外の戦車に残って戦うことを強いられたメンバーの戦いは悲惨だった。

まず最後尾を守っていたカメさんチームは挟み撃ちにあって集中砲火を受け、炎上する戦車と命運を共にした

 

あんこうチーム以外で残っていたのはカバさんチームだったが、エルヴィンと左衛門佐は戦車戦で敗北で死亡。カエサルとおりょうは歩兵として一台を撃破するも、逃げているところを撃たれ、瀕死のところを戦車にひき殺される

あんこうチームのメンバーも各個撃破されていく

まず最初に死亡したのは武部沙織。
ゲリラ兵として戦い1機撃墜する成果を上げるが側面から戦車の主砲を受けて死亡

 

五十鈴華は戦車に砲手として残っていたが、上半身を撃ち抜かれて死亡

 

秋山優花里も重傷を負い、モルヒネをうちながら戦うが、西住みほの背中で息絶える

ひどい大会になってしまったけれどひとつだけ良かったことがあります。
ずっと、お母さんの言葉が怖かったんです。
「あなたが戦争で遊ぶのは何も知らないからよ。本物の戦争を経験したお年寄りや戦争で亡くなった方と遺族に申し訳ないと思わないんですか。あなただって実際に自分が撃たれたらそんなの大嫌いになるに決まっています!」
悔しいけど、もしかしたらそうなのかなと思って、言い返せなかった。
でも……こうなった今でも。やっぱりタイガーやパンサーは格好良くて好気であります。やっと、自信をもって好きと言えたのであります

 

最後に残った戦車運転手の冷泉麻子も、戦車戦で被弾し重傷を負っており西住みほを所定の位置にまで運んだあと息絶える

 

死力を尽くして耐え抜いたかいあって、サンダース&プラウダ連合が介入し、黒森峰も壊滅する

戦局は一気に逆転し、黒森峰は追い詰められ、最終的に西住まほもエリカも自決する。

この辺りは「ヒトラー最後の十二日間」のパロディになっています。

 

今まで自分を形作っていた思い出も、大洗女子で得た友人もすべてを失った西住みほ。

それでも最後の責任として、一人勝利を宣言し、この戦いを終わらせる。

エピローグ 償いの日々

その後、西住みほは唯一の生き残りとして、自分が幸せになることを放棄して実弾を使う硬式戦車道の根絶および、安全な軟式戦車道の普及、それから戦争責任の追及に残りの人生をささげることになる。このあたりの描写が心にキツイ……。

 

ゆきゆきて戦車道 感想

正直、「誰がここまでやれと言った」というくらいに救いのない物語になっています。元ネタとされたガルパンとしてはたまったものではないだろうが、ガルパンの二次創作としては悪趣味であっても第二次世界大戦をベースとしたエンタテインメントとしてはとても面白かったですね。

あらすじは一通り紹介したがそれでこの作品の価値が失われるものではなく、この作品の面白さは各シーンにおけるキャラのかけあいや描写だと思うのでぜひ作品をDL購入して実際に読んでみてほしいです。

最後に、この作品の口コミを紹介しておきます

これは劇場版パトレイバー2である(FANZAレビュー)

押井守監督は劇場版パトレイバー2にてゆうきまさみの原作を下敷きに自分の描きたいものを描いてしまった。パト2にはむせ返るほどのリアリティと作家性が詰め込まれているが、原作は徹頭徹尾ないがしろにされている。すなわち、「とてつもない快作であるが、それをパトレイバーでやる必要があったのか」ということだ。本作ゆきゆきて戦車道は人気アニメのガールズ&パンツァーの二次創作になる。その内容は歴史と軍事の知識基づく描写、そして映画への豊富なオマージュに満ちており、この部分だけをとっても原作から著しく乖離している。ただし、オマージュや物語を構成するにあたってのミリタリーなどの考察はリアリティラインの話であって、作者が描きたいものは別にある。戦争の悲惨さ、集団への不信、人間への疑念--。作者の筆は悲惨な状況になるほど適切な構図・構成を伴って冴えわたる。こうした画面は作家性に満ちており、漫画に対して非常に正直だといえるだろう。これは力のある作品であり、おもしろく読めた。
私も作者を見習って、一読者として正直に要望を書きたい。オリジナル作をもっと書いてくれ。あなたの作った人物と物語が読みたい。一から作れば、無理な設定や無理な心理描写・行動をさせる必要がなくなるのではないだろうか。舞台背景には明らかな無理には目をつぶれるが、ノンナの行動には適切な理由がない。

いやぁココまでやるか蛸壷屋さんは(ーー;)

大抵の作品をバッドエンドで終わらせるサークルさんですがコイツはヤバい!出来はとんでもなく良いってのに泣けてくるのはどういう事?しかもちょっと感動してるし何コレ?エロいシーンが救いとかちょっと有り得ないでしょ?勿論お世話になりましたがそんなので許される程世の中は甘くありません。アカン場面のオンパレードなので解ってポチる人にしかお勧め出来ませんが蛸壷屋にピンときた人はとにかくポチりましょう、追加シーンも満足出来るモノですし使えますって不謹慎過ぎますねスイマセン。普段お世話になってるサークルさんを応援する意味で買ったのですがやはりと言うか速攻でナニがお世話になっちゃいましたよ( ´∀`)
不謹慎なガルパン好きはとりあえずポチれ理由は下半身に聞くが良いぞ良く効きますからコレ。グロ好きリョナ好き軍事マニアにもお勧めだが間違えても一般人には勧めちゃダメです人格疑われますのでご注意をヽ(´ー`)

 

 

なお、このゆきゆきて戦車道は元3部作で210ページの力作ですが、さらに艦これをベースとして第二次世界大戦における海軍の戦いを描いた「テートクの決断」シリーズは何と全10部作、500ページ超の大作となっています

こちらはDL販売されていないのですが、読む価値のある作品ですし、無事完結を迎えた今、総集編の発売が期待されるのでその前にあらすじを紹介していきたいと思います。

有志による検証ページも盛り上がっており、コンテンツとしてもとても面白いですよ。

http://takotuboya.jp/teitoku/syuusei.html

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