たった一つの想い貫く難しさの中で守り抜いてみせた約束の美しさ |「神様のゲーム」(Xuse) 

エロゲ

特に意識されている方はいないと思いますが、先月までは主に日曜日にエロゲの記事を書いてきました。これをちょっと変更してこれからは木曜日に書くことにしましたのでよろしくお願いします。

去年、12月24日に発売されたカラノショウジョシリーズ完結作・「天ノ少女」をプレイして以来、やりきった感というか「ロス」がひどくてエロゲ全然やる気がしない状態が続いていましたが、そんなときになんとなく始めたこのゲームがやりごたえ抜群で最後まで一気にプレイしてしまいました。

 

というわけで、2021年にプレイした一作目はこの作品です。

 

 神様のゲーム -監禁された6人の男女-

 

神様のゲーム――それは残酷なハーレムを強いるデスゲームだった。

ゲームへの参加を余儀なくされた6人にルールが開示される。
その内容は、信じられないような異様な物だった――
生き残るために、殺し合うのか――
生き残るために、助け合うのか――
善人だらけのデスゲームが、いま始まる。

 

2月8日までは10本10000円まとめ買い対象なので興味がある人は今のうちに!

 

とにかく難易度が高く、しかも何度もどんでん返しがあるので面白い!

まず序盤だけ簡単に説明します。

デスゲームのルールは最初に提示されます。

ぱっと見だとわかりにくいですが、一言でいうと難易度が高すぎて、最低でも1人犠牲にしないと助かりません

「生存ポイント」というものがなくなると殺されてしまうのですが、どう計算しても15日生存するためにはポイントが足りません。

1日ごとに全員2ポイントずつ生存ポイントが減る上、食事を取るために生存ポイントを1つ消費しなければいけない。生存ポイントの補充は性行為によってしか行えず、しかも補充ポイントに上限あり(1日7ポイント。あとは1回につき1しか加算されない)

モンスターや試練、悪人などは存在しない。善人しかいないのに生き残るために殺しあわなければいけない

この状況ではどう頑張っても誰かが犠牲になります。

この作品に登場する人物の中には悪人はいません。しかも、生き残っても何か望みがかなえられるとか、誰かを守るみたいな要素もありません。ただ生き残れるだけです。

しかも、ほかのデスゲームみたいに、何か試練のようなものがあって勝手に人数が減ってくれるのを期待することもできません。

一切の言い訳なしで、生き残りたければ、知り合ったばかりの他人を殺さなければいけない

そういう状況で人がどう歪んでいくかを眺めるのがこの「神様のゲーム」です。

最初は「誰を犠牲にするか」の駆け引きが面白い

このゲームは、男性が圧倒的に有利です。そもそも1人しかおらず、しかもその男が女性たちに生存ポイントを割り振れる立場。男性が見殺しにすると決めた女性はあっという間にポイントがなくなって死んでしまうので女性陣は生き残るために男性に選んでもある必要がある。

ただし15日間のうちに女性が3名以上死亡すると男性も死んでしまうため、簡単に女性を殺すことはできません。生かさず殺さずどの女性にも希望を与えながら、選んだ女性を生き残らせるという必要があります。

この状況で、最初はこの二人の駆け引きを中心に物語が動きます。

とはいえ、これだけだと淡々とポイントを計算しながら犠牲になる人を選んでいくだけでそこまで話が続きそうにないな……と思っていたのですが。

本当に面白くなってくるのは4日から(ここまでは体験版でプレイ可能なのでまずここまで試してほしい)

最初の3日目までは穏やかに進みます。

主人公は善人なので、最初は何とかして全員を生かそうと足搔きますし、女性たちもそんな主人公を信頼しお互いに協力的に過ごします。

しかしこれは完全な悪手でした。

15日どころか3日目ですでにポイントがギリギリになってしまいます。最初から犠牲になる人を選ばず中途半端に全員にポイントを割り振ったせいで1人犠牲になっても厳しいポイント状況になってしまいました。仕方なく一人の女性が「自ら自分が犠牲になる」と宣言し、他のメンバーはその女性の犠牲のもとで何とか生き残ろうと決めます。

ここで突然の裏切りが発生します。

今までノーマークだった6人のうちの一人がとんでもないことをやらかしてしまいます。「みんなで協力して生き残ろう」という建前が崩れ、相互不信状態になります。

さらに、この際悪意たっぷりに残酷な真実が明かされます。

もともと厳しかった難易度が一気に上がってしまいます。今までの「一人だけ犠牲にすれば後は力を合わせれば生き延びられる」という前提が成り立たなくなってしまうのです。

 

これにより、「女性を1人だけ犠牲にして最終日まで生き延びる」よりも「女性が3人死ぬ(同時に男も死ぬ)という条件を満たして即ゲームクリアした方が良い」という考え方に傾く女性も出てきます

こうして男性と女性が対等か、むしろ女性同士が共謀すれば男性側が圧倒的に不利な状況でいよいよ本当の物語が幕を開けます……。

ここまでの部分はすべて体験版でプレイできるので、まずは体験版まででいいのでプレイしてみてください。だいたい1.5時間くらいで読めます

本編に入っても、体験版最後と同じような大きな状況の変化が二度発生します。

その都度「まじか!?」って驚かされると思いますし、さらに続きが楽しみになるという感じで最後まで飽きずに読ませる作品でした。

この作品の醍醐味は、過酷なゲームで変わっていったものと最後まで変わらなかったものの対比だと思う

このゲームは「生き残るためには他人を蹴落とし、殺さなければならない」というのが絶対的なルールとして存在します。

この異常なルールに支配された空間の中で、弱い人は思考停止して他人に積極的に媚びるようになってしまったり、吊り橋効果で人を好きになってしまったり、どす黒い要望をむき出しにしたりといろんな内面の変化を見せます。ありとあらゆるものが変わっていきます。

最初は純真だった女の子が、終盤ではためらいなく人を犠牲にするような発言をしたりします。一番信じていた人物が豹変してしまい、何も信じられなくなってしまう展開もあります。

 

そんな中、たった一つ、最初から最後まで変わらないものがあります。

 

他の登場人物視点では一番変わったと思っていた人物が、実は最初から最後までずっとブレずに「あること」を守り続けています。これはとてもさりげないものであり、「生存」という点だけで考えれば時に最善の選択を阻害していたかもしれません。

それでも、その人物はこの過酷な状況で多くの人が変わっていく中で、自分だけは「あること」を守り続け、神様にも気づかせないままゲームの最後まで守り通します。そして、その思いによって奇跡が起こる土台を作り上げるのです。

 

作品の途中、ちょっと違和感のある描写がちらほらありますが、この「あること」に気づいたときに「あああああ、そういうことだったのか!」となる瞬間をぜひ皆さんも味わってみてほしいです。

 

立ち絵など細かい点ではいろいろツッコミどころが多い作品なのですが、この作品は読んでみてよかったなと思えるゲームでした。お勧めです。

 

なお、このゲームは続編がWebで連載されています

神様のゲーム続編 悪魔のゲーム
こちらはゲーム版 神様のゲーム続編『悪魔のゲーム』、悪魔の章、神の章、それぞれの目次ページとなります。初めてご覧になる方は以下の「悪魔のゲームについて」、続いて「悪魔の章 序章」の順に読まれることを推奨します。

こちらの続編もゲーム化の予定だったのですが、製作元のXuseさんが制作中止を発表してしまったそうです。別の企業からゲーム化の可能性はあるとのことで期待しながら待ちましょう。

 

おまけ

百合絶対ゆるさないギャル「萌」ちゃん可愛いかった……。

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