「ループもの」のエロゲ・ギャルゲについて徹底的にまとめてみました

エロゲ

ひとつ前の記事で「さくらの雲*スカアレットの恋」の紹介をしました。

「さくらの雲*スカアレットの恋」感想 猫田みけさんの声のためにプレイしたけどタイムリープを活用したストーリーも秀逸でした
ブログを始めてから5作品目のエロゲ紹介です。過去作品はこちらから。 過去にプレイしたエロゲ履歴まとめはこちら (だいたい270作品くらいあります) 1作品目は「MUSICUS!」 2作品目は「極限痴〇特異点」 3作品目は「まいて...

この作品は「タイムリープ」ものなのですが、「タイムループ」や「タイムリープ」などの時間旅行モノはゼロ年代のエロゲではとても人気があったギミックでした。当時のニーズも高かったことから様々な挑戦作・名作が生まれました。

 

なので、今日は過去に出た「ループもの」「タイムリープもの」のエロゲ名作をおさらいしちゃいましょう

 

まずは時系列別にエロゲのループ物名作を並べてみる

まずは先人の方が作られた秀逸なまとめから紹介していきます。なお、一部エロゲでないものが混じってますので気になる人は「ギャルゲ」と置き換えてください。

1994 DESIRE
 物語論的と目的論的なループ。ただしここの目的論は主人公の目的論ではない。
1996 この世の果てで恋を唄う少女YU-NO
 物語論的・ならびにゲームシステム的。 ループ装置を主人公の親父が作る
1999 プリズマティカリゼーション(非エロゲ)
2001 Never7(非エロゲ)
 外部環境的ループもの、と見せかけて(ネタバレなので以下略)
2001 歌月十夜
 環境的ループ
2002 Ever17(非エロゲ)
 外部環境的ループもの、と見せかけて(ネタバレなので以下略)
 外部環境としてのループ。ループ世界に投げ出されループ状態に突入する
 外部環境と目的論の融合。とある目的のためのループだけれど、それを作り出したのは主人公たちではないまったく外部の存在。つまり外部の人の目的のためのループ。
 物語論的と環境論的
2004  蒼色輪廻
 物語論的と環境的
2005  3days
 物語論的・外部環境的ループ。
 物語論的かつ環境的ループかつ目的論というか反目的論的ループ。
 目的論的かつ環境的。主人公ではない人たちがある目的の為に作ったループだけれど、赤の他人ではなく主人公の仲間が主人公のために作っている。
2007 片恋の月
 外部環境としてのループ
2008  スマガ
 目的論的ループ。ループ世界を主人公が逆に利用する。
 目的論的・外部環境的。
 目的論的ループ。ループ装置を自ら作り出して自ら望んでループ状態に入る。
 外部環境と目的論の融合(外部の人の目的のためのループ)
このまとめを見ると、「ループの内容の変遷」まで踏まえておりとても秀逸ですね。
でももっとたくさんあるはずなんだけどな。たとえばアーベルの「エクソダスギルティー・オルタナティブ」とか。ループが主体じゃないけど時間旅行ものを含むならもっとたくさんあったはず。でも思い出せない…。

プレイしたうえで自分なりに評価付けしてみたループものエロゲリスト

後は、自分がプレイしてみた作品を主観的に整理してみます。
上のリストにないものも追加しているので、それらは太字にします。

プレイしたことがある&ループ的な作品といえばこれ。とりあえずループ物を体験したければこのあたりやっとけな代表的ループ作品

とりあえず、ループもののエロゲ好きな人はこのあたり押さえておいてほしい。
 最古?にして最強のループ物エロゲ。Remember11とDESIREはループが「完結」しており強度が他のループ物よりはるかに強い。
 「世界線」という概念を設定したことにより、なんでもありと思われたループによる試行錯誤に明確に「制約」が意識されることになったのが画期的な作品。この「制約」により物語が引き締まりとてもドラマティックな作品になった。この「制約」の概念を植え付けておいてからの究極の二択は本当に熱かった。いろんな意味でループ物の中でも一つ頭抜けた作品。
 まずループしているのがはっきりとわかるのがかなり後半であることに特徴がある。また、ループが物語の外部的存在によってもたらされているという構造は「デモンベイン」に通じるが、この作品ではさらに物語内の「XYZ」ルールというパズルが用意されており、多層的に楽しめる作品だった。 物語構造の多くが明らかになり、黒幕がついに顔を見せる「皆殺し編」の盛り上がりは最高潮であり、「月姫」に次ぐ同人ノベルゲーの大成功例になった
 宇宙規模のループもの。おそらくループ物としても最もスケールが大きい。この作品の「ループ」ものというよりも「登場人物同じだが全く世界観が違う世界を行き来する」という要素の方が大きい(無印→Unlimited→Alternative)。しかし間違いなくループ物であり、たった一人の願いが世界を越えて無数の平行世界から一人の人間を召喚し続け、特定のゴールに到達するまでどんなことがあってもループを続けるというその愛の強さに圧倒される。多数の二次創作小説が生まれたほか「進撃の巨人」や「Reゼロ」など多数の作品のオマージュ元としても知られ、エロゲ外にも多大な影響を与えた超傑作。
 奈須きのこをして「越えられない壁」と言わしめたほどの名作(きのこ先生はいろんな作品をミーハーみたいにほめる人ですけどね。ただ作者としてだけでなく読者としてもきのこ先生素晴らしいよね)。2020年になってSwitchに移植されるほどご長寿な作品。ループ物としての設定もめちゃくちゃ見事なのだけれどこの作品の醍醐味はそこではなく「怪物が人間にあこがれる話」「怪物が〇の愛をしって理性を取り戻す話」という部分。田中ロミオはラノベでも「人間社会から疎外された何か」の視点から人間を眺める作品が多い。共通するテーマとしては「孤独」と「それでも人とのつながりにあこがれる心」である。この作品はその描き方が最高クラスにうまい。孤独を感じることが多かった当時のエロゲープレイヤーにこれほど刺さる作品はなかった。
「心地よい世界にとどまっていたいという現状維持型のループもの」だが、エロゲでありながら「恋愛」よりも「友情」に強い重点が置かれているのがポイント。正直個別ルートはほとんど記憶に残っていないのだが、とにかく最終ルートがめちゃくちゃ熱い。
 クトゥルフものの知識が全くなかった私がクトゥルフに触れるきっかけになった作品。クトゥルフ的な世界感とスーパーロボットものを組み合わせた荒唐無稽な物語で終始テンションが高くエンタメ作品としてのレベルが高い。「ぬきたし」が好きな人にはこの作品もお勧めしたい。 物語の後半までループものであることを意識させられることはほとんどないが、ループ物としてのスケールはこの作品も非常に大きく、ループさせている存在の目的に気づいた時の「まじかよwww」って感覚はぜひ味わってもらいたい。
 物語に「神様」なる外部の観客がいるのが大きな特徴。「神様」の視聴率が下がらない限りは無限にループできる。ただでさえループ物はメタ視点を持ちやすいのに、さらに物語中にメタ視点を用意することでメタメタメメタァな作品になっている。なお、このメメタァな設定により作品中で物理法則を無視したとんでも展開も多数起き、ドタバタ感が凄く楽しい。
なお、主人公の名前は最初「うんこまん」であり、それ以外の情報が全く与えられない状況。とにかく目の前の女の子を救うために何度も何度もループをするうちにこの物語の構造が見えてくる作品となっている。そういう意味でこの作品は「さくらの雲*スカアレットの恋」が好きな人にお薦めしたい。
 とにかくめちゃくちゃスタイリッシュなバトルものという印象しか残ってない。バトル曲本当に格好よかった。正直この作品については登場人物が多すぎたせいか、私が理解できなかったせいなのか、ストーリーの内容全然覚えてないです……でもやってるときはすごく楽しかった。主人公よりも「既視感」感じまくりの悪友の方が好き。
 この作品も奈須きのこが絶賛した作品。和風テイストに騙されるなかれ。実はSF作品です。この作品はこれ以上のネタバレ無しでぜひプレイしてみてほしい。好きすぎて語れない。すっごい切ないお話です。
歌月十夜
 ループというよりは「〇が見せる夢」ですね。月姫でもfateでもファンディスクはループ物なのですが、これは「いろんなif」を体験させるためですね。この作品は型月が二次創作を多く取り入れる土壌を提供することになった。そこからさらに「メルブラ」につながり、メルブラ人気があったからこそfateが単体で終わらず「FGO」につながったまであると思っており、そういう意味で型月を今の地位に押し上げる基礎部分を作ったのはこの作品なのではないかという説も(ありません)
 この作品のループの設定を見た後で、カイジのパチンコ編を見るとめっちゃ笑う。「世界線」って言葉は用意しなかったけれど「ループによる無限のifの体験」「永遠の日常」には限界があるということをはっきり示そうとしたアンチ二次創作作品。「カレン・オルタンシア」の設定が本当に好きで好きでしょうがない。
パンドラの夢
 この作品がループものゲーム初体験という人も多かったと思う。ループという概念があまり浸透していなかった頃に真正面からループ物にチャレンジした作品ということで歴史的な意味がある。

やったことあり。ループ物だけどややマイナーな作品(人を選ぶ)

・Prismaticallization
・あの、素晴らしい をもう一度/再装版
・Never7 ~the end of infinity~ f..
・あののの。

 

やったことある。ループっぽいがループと呼ぶべきか微妙な作品

AIR
 説明が難しい。この作品をループ解釈したサイトがめちゃくちゃ好きだったんだけど今はなくなってしまった。
 プレイ体験としてはすごくループっぽいけど現象としてのループはない。
この世の果てで恋を唄う少女YU-NO
 A.D.M.Sシステムはループ物として扱われることが多いけれどプレイ感覚として作中描写にループであることを否定する会話がいっぱいあるのでプレイしたものとしては肯定できない。
CLANNAD
 個人的にはこれはループものだと思っているが、8つの光を集めている存在の解釈が分かれる。
rewrite
 これは明確にループではない。その代わりに無限のシミュレーションが行われている。2ndオープニングが好きすぎてカラオケで何度歌ったかわからない。
 「EVER17」の裏に隠れて目立たないことと、明確な種明かしがされないためあまり人気がないが個人的にはすごい作品だと思ってます。完全に脱出不能なループだと思うんだけれど、あくまで時間トリックいう解釈もできる。ちなみにEver17と12Rivenはループではない。
 ループであることは間違いないが、「なんでもあり」の中にループもあるだけであって、特にループ主体の作品ではない。ちなみにシナリオは田中ロミオさんではなく「希」さん(raiL-soft)の人がメインの作品なので注意。希さんの作品は文章がすごいくどいのだけれど慣れてくるとクセになる
 ループっぽく感じるが、実際はループは一度も起きていない。あくまで「配列」の問題。ちなみに超難解な作品なのでちゃんと理解できている自信がない。エロゲが行きつくところまで行ってしまったことを感じさせる作品だった。
 ループではなく平行世界もの

http://blog.livedoor.jp/takayukimatusita/archives/779870.html

空をとぶ、3つの方法
 True Tearsの原作を制作した会社の作品。マイナーだけど結構好き。これはループでいいような気がするけど、実際に意味があるのは一回だけなのでどちらかというとタイムリープものという印象がある。

やったことはないがループものらしいエロゲ

・ハピメア (ループものではなく夢?)
・きっと、澄みわたる朝色よりも、
・プリンセスうぃっちぃず EXCELLENT
・ク・リトル・リトル ~魔女の使役る、蟲神の触手~
・何処へ行くの、あの日
・蒼色輪廻
・初恋サクラメント
・片恋いの月
・Re:
・Nega0
・古色迷宮輪舞曲 ~HISTOIRE DE DESTIN~
・LOOP THE LOOP
・夢見師
・atled- everlasting song

作品名は知ってるがループものだとは知らなかったエロゲ(未確認)

・フロレアール~すきすきだいすき~
 え、これループものなの?
・Chusingura46+1?
・12の月のイヴ
・河原崎家の一族2
・ひめごとユニオン
・Magical Charming!
・翼をください
・かぜおと、ちりん
・Re・Leaf(レリーフ)
・LEGEND SEVEN ~白雪姫と7人の英雄~
・七彩かなた -夏休み! ドキラブバカンス夢冒険!-
・失われた未来を求めて
・輝光翼戦記 銀の刻のコロナ
・しゅぷれーむキャンディ
・STEEL

 

作品の存在自体知らなかったけどループ物らしいエロゲ

・七つのふしぎの終わるとき
・くるくるファナティック
・追奏のオーグメント
・失くした時間へ
・プレゼンス
・紅蓮華
・閉じたセカイのトリコロニー
・この世界の向こうで
・With Ribbon
・Strawberry Feels
・未来はキミに恋してる
・Rain memory -あまやどり-
・MiMi

自分が思いつく限りのループものエロゲをまとめたつもりですが他にもあるぞという人はぜひぜひコメント欄などで教えてください

大変申し訳ないのですが、自分のプレイ体験に基づいているため2015年以降の作品を中心に最近の作品があまりカバーできていません。「〇〇が入ってないぞ」などありましたら是非ご指摘ください。大歓迎です。ぜひいろんな作品を補っていただければと思います。教えていただけたらどんどん反映させていきます。

コメント

  1. グリペン より:

    あれ?3daysってループ物じゃないんですか?

  2. erogametalkerogametalk より:

    コメントありがとうございます。

    3daysはループ物ですね。
    「ループ物だけどややマイナーな作品(人を選ぶ)」のコーナーに入れてますよ。序盤から中盤にかけての盛り上がりはすごくよかったですよね。

    同じシリーズの「11eyes」はループものとしてカウントする人もいるみたいですが「バッドエンドは幻視」「ラストのアレはヴァルキリープロファイル的な意味での破壊と再生もの」と解釈しているのでこの記事ではカットしています。

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