エロゲブランドのエルフの歴史 |「同級生フルリメイク」の影響で過去のエルフ作品が再評価されてほしい

エロゲ

現在「ハピメア」「ハピメアFD」「ハミダシクリエイティブ」「まいてつlast run!」などのゲームが買ったはいいものの積み状態となっており、いい加減ゲーム買うのやめないとわかってはいるのだけれど来週11月27日にはアリスソフトの新作「ドーナドーナ」が発売されてしまうので「く…悔しいっ!でも買っちゃう(ビクビクッ)」ってなってるかんりにんですこんにちは。

 

毎週日曜日はエロゲの話をしているのですが、新作の話をしているとどうしても新作が欲しくなってしまうので、あえて今日は新作の話ではなく昔のお話。エロゲブランド「エルフ」のお話をしましょう。

 

 

つい先日、エルフが30年前のゲーム「同級生」のフルリメイクを発表しました

同級生
同級生のwebページです

 

 

これで昔を懐かしむおじさんたちがたくさん出て話題になっています。

実際、秋葉原のソフマップで10月の予約トップはこの同級生フルリメイク版でした。私はリアルタイムを知りませんが、本当に影響力が大きなゲームだったんですね……。

 

そんな「同級生」を生み出したエルフとはどんな会社だったんでしょうか。

 

エロゲブランド「エルフ」の栄光と衰退の歴史

エルフというのはエロゲ業界の歴史の中でも特に重要な存在で、一時期は「東のエルフ、西のアリス」といわれるほどのトップブランドでした。

 

エルフから発売されたゲームの歴史についてはこの記事が詳しいです。

elfの全盛期と最近のアダルトゲーム事情 - 根室記念館
■elf 先日、elfから「麻呂の患者はガテン系3 完結編」が満を持して発売されました。 内容自体は流石老舗だけはあり、業界でもトップクラスの2Dアニメーションや、土天冥海氏独特の文章とシナリオで完結編と銘打つに納得の出来です。途中に入る謎のバトルパートは多少面倒でしたが、その無意味なゲーム要素もまたelfっぽさの一つ...

 

(1)同級生の大ヒットでウハウハ

元々はフェアリーテイルのスタッフが独立して設立されたのがエルフという会社です。

有限会社キララ(現・株式会社F&C)のブランド・フェアリーテールからシナリオの蛭田昌人、原画の阿比留壽浩、プログラマの金尾淳が独立

独立後は「ドラゴンナイト」(ASCIIから発売されたカオスエンジェルというゲームの発展形)などゲーム性の高さと美麗なグラフィックが評価されていましたが、

その後1992年に発売された「同級生」(エニックスから発売された「東京ナンパストリート」や、フェアリーテールから発売された「きゃんきゃんバニーシリーズ」を組み合わせて発展させた作品)が業界に与えた影響は大きいですね。

「エロよりも恋愛シミュレーション」「何度も出会ってパラメーターを上げる」という2つの要素をのちのエロゲ業界ゲームにもたらしました。ちなみにコンシューマーで「ときめきメモリアル」が発売されたのは1994年です

 

(2)外注ライター・外注原画家の時代

あまりに儲かったので、金にものを言わせて外部から有力ライターを引き抜いてシナリオを担当させ、さらにヒットさせるという好循環が回っていた時代もありました。さらにコンシューマーへの移植でさらに売り上げは加速。このころは本当に何をやってもうまくいたように思います。このころのエルフは野球で言えば「読売ジャイアンツ」的な存在であり「東のエルフ、西のアリス」といってもエルフの方が圧倒的に強い立場でした

『同級生』以降、竹井正樹や横田守といったアニメーター経験者や門井亜矢らなど外注原画家指向により活躍の場を失った阿比留は退社し、ミンクを起ち上げる。

また、横田も『遺作』を最後に袂を分かち、Teriosを発足させる。

同時期、シーズウェアで『DESIRE』や『EVE burst error』を発表し、人気を得ていた剣乃ゆきひろ(菅野ひろゆき)を内部スタッフとして招致し、取締役に迎える。剣乃による『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』(以降、『YU-NO』と記述)もまた、ユーザーからの評価や売上で共に大きな実績を残した。

しかし、この時代に創業スタッフがどんどん独立して抜けてしまったり、外部依存が強まっていくなど、のちの展開の前触れのような展開はすでに起きていました。

 

(3)創業者&シナリオライター&ディレクターの蛭田 昌人が2000年で退職

2000年まではシナリオや原画を外注すると言っても蛭田氏がちゃんとディレクターとして大事な部分をコントロールして「エルフらしさ」を保っていたといわれています。

しかし、蛭田氏退職後の2002年以降に発売された作品ラインアップはガラッと変わります。

過去作品のリメイクや続編が一気に増え、それ以外は自社スタッフではなくますます外部ライターへの依存を強めていくんですね。これにより「エルフらしさ」「エルフという会社のカラー」が失われていきます。

以後は企画や開発の中心を、外部ライターとのコラボレーションに移行していくこととなる。

・あかほりさとるとのコラボによる『らいむいろ戦奇譚』
・河野一二三が代表を務めるゲームディベロッパー・ヌードメーカーとの提携による『新・御神楽少女探偵団』『AVキング』
・『下級生2』における原田宇陀児へのシナリオ依頼。なお、原田は途中で降板した。
・団鬼六原作の小説『花と蛇』を原作とする同名ゲームの発表。

私がエロゲを初めてプレイしたのは2003年ころで、本格的にプレイし始めたのは2006年ころですが、もうそのころには「エルフ」というブランドは「過去に同級生という名作を作った会社」ではあっても、それほど新作に興味を持つような会社ではなくなっていました。

 

(4)2008年ころからシナリオライターの「土天冥海」氏を中心に「寝取られ系作品」に特化したブランドとしてまき直しを図る

ただ、さすがかつてのトップブランドだけあってエルフには地力がありました。

ここからもきちんと名作を生みだしてきます。「媚肉の香り」などはかつてのミステリものへの原点回帰すら感じさせますね

上の記事で紹介されているこのあたりの作品は、土天冥海氏のシナリオによるもので、人を選ぶもののシナリオとしてとても完成度が高い名作になっています。原画の美しさはこのころでもトップクラスでしたし、「寝取られもの」としては未だにこのあたりの作品を超えるものはそうそうありません。最近になって再評価されつつありますね。

トップブランドではなく、ニッチブランドとしてであれば生き残る道は十分にあったと思います。

 

(5)経営が苦しくなりだんだんDMMの下請け制作のような存在に

そもそもなぜ寝取られ路線に移行したかというと、やはり経営が苦しくなってきたからでしょう。2006年ころに新ブランドを設立しますが大失敗して2008年にはすぐ解散。さらに2008年ころからDMMでのダウンロード販売を開始したり過去作品の復刻版を販売したり、看板作品であったYU-NOの版権を他社に譲渡したりしています。

途中からはDMMが出資する状態になっていたといわれており、どんどんDMMからの要求や締め付けが厳しくなり、DMMの注文通りにゲームを製作する下請けのような状態になってしまいます。(過去の名作のブラウザゲームの製作などを行っていた)

 

(6)スタッフの大量離反でゲームオーバー。最後の作品はたった3人で制作

かつてのトップブランドであり、有能なクリエイターが集っていたエルフですが、そんな会社が下請けに甘んじることができるわけもなく、2014年6月にはほぼすべてのスタッフが離脱して「シルキーズプラス」を設立。(エルフのサブブランドであったシルキーズとは別です)

これで会社として事業を継続することが不可能となり、2015年10月の作品を最後にしてゲーム開発を終了。その後はサポートのみは存続するものの2017年3月にはサイトそのものを閉鎖。残っていた版権はすべてDMMに買い取られることになりました。

 

元エルフのスタッフが結集したシルキーズプラスは現在でもしっかり活動を続けていることから、いかにエルフ本体がボロボロになっていたかって感じですね……。

 

 

おまけ:エルフのみの話ではないですが、上の話を読んだ後で蛭田氏が引退するまでのエロゲ業界の歴史を振り返ると、エルフの存在感の大きさがわかると思います。

【コメ有】エロゲー黎明期の解説【1980~2000年】

 

そんな残念な歴史があるエルフですが、作品は間違いなく名作ぞろいです

「同級生リメイク」の発表後、過去作品の再評価が始まっており、最近は過去の名作がFANZA GAMESでかなり売れています。2020年11月のランキングはこの通り。

エルフはつぶれてしまったけれど、これらの作品はどれも名作ぞろいですので、好みの作品があったら古いと思わずにぜひプレイしてみてください。

 

24位 ボクの彼女はガテン系/彼女がした事、僕がされた事/巨乳妻完全捕獲計画/ボクの妻がアイツに寝取られました。【Windows10対応】

今でも寝取られをテーマにしたエロゲ―ではトップクラスの作品です。寝取られスキーな人は絶対にプレイしてほしい。

 

 

33位 下級生1&2コンプリートパック

下級生2はメインキャラのたまきが炎上してしまいましたが、七瀬など他のキャラは本当に魅力的なので、食わず嫌いをせずぜひプレイしてみてほしいです。

 

 

34位 媚肉の香り〜ネトリネトラレヤリヤラレ〜【Windows10対応】

タイトルでは想像できないほどシナリオが面白い作品です。抜きげーを期待するとがっかりするかもしれませんが、この作品のどんでん返しはむしろるーすぼーい作品などが好きな人にお薦めです。

 

 

38位 麻呂の患者はガテン系1&2 合体版【Windows10対応】

1はただのバカゲーですが、2は割と面白かったです。とはいえ今からやるゲームでもないかもw

 

41位 人間デブリ〜コンナジブンニダレガシタ?〜【Windows10対応】

 

 

46位 同級生2【Windows10対応】

 

 

50位 河原崎家の一族2 完全版【Windows10対応】

エルフは同級生シリーズだけでなくこちらの「館ミステリもの」で名作がたくさんありますが、その中でも河崎家の一族は素晴らしかったですね。これぞエルフにしか作れなかった作品といえます。
野々村病院、遺作、河原崎家などのシリーズ作品のDNAはその後、元エルフスタッフの横田氏が独立したTeriosの作品に引き継がれますが、こういしたゲームの礎を築いたという意味でもエルフは素晴らしかったと思います。

 

58位 麻呂の患者はガテン系3 完結編【Windows10対応】

 

 

80位 同級生 Windows版【Windows10対応】

Windows版こんな絵だったっけー。まじでー

 

83位 若妻万華鏡アニメーション追加完全版+夫の前で●されて…アニメーション追加完全版【Windows10対応】

 

93位 同級生オリジナル版【Windows10対応】

恋愛ものとはいいながら結構やることやってたよね……あと同級生とはいったい……みたいな年上女性もいたし。あえてオリジナル版やってみたくなってきた(笑)

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